フレッツ光から光コラボへの転用は、原則1度しかできません。
光コラボを契約した後に、別の光コラボやフレッツ光に再転用することはできません。
もし、光コラボから他のプランに乗り換えたいという場合は、新規契約となります。
なぜこのような仕組みになっているのでしょうか?再転用できないことによりどのようなデメリットがあるのでしょうか?
光コラボからの再転用ができないということを理解したうえで、慎重にプランを比較・検討する必要があります。
転用とは
まずはじめに、そもそも転用とは何か、どんな人が利用できるのか確認しましょう。転用の仕組みを知ることで、再転用できない理由やデメリットも把握しやすくなります。
転用は、現在フレッツ光を利用している方が、光コラボへ契約を変える際に利用できるプランです。
転用の条件
転用は誰でもできるというわけではありません。
ADSL回線であったり、フレッツ光以外の光回線を利用している方は、光コラボへの転用をすることができません。auひかりなどは光回線ではありますが、フレッツ光ではないので転用ができないのです。
また逆に、フレッツ光を利用している方が、auひかりなどの別の光回線に乗り換える際には、転用することができません。
あくまで、「フレッツ光→光コラボ」という組み合わせの場合のみ転用できます。
転用の仕組み
光コラボは、NTTのフレッツ光と提携して、独自のプランとして販売している代理店業です。
独自のプランとは言っても、光回線そのものはNTTのフレッツ光回線を使用しますから、サービス内容はまったく同じです。
これは例えるならば、農家が野菜を卸して、スーパーが販売するようなイメージです。同じ農家が作った野菜でも、イオンとイトーヨーカドーではラッピングデザインが違ったり、価格も変わるかもしれません。
もちろん、農家から直接野菜を購入しても一緒ですね。
インターネット回線サービスでは、これまでNTT(=農家)が直接販売していました。しかし2015年から、光コラボ(=スーパー)という商品が登場し、フレッツ光を別のブランド名で販売がスタートしたのです。
転用とは
転用とは、一見すると新しいサービスに切り替わるように見えますが、実際にはNTTから光コラボ事業者に管理が移されるだけです。
光回線はフレッツ光の回線をそのまま使えるので、特に工事なども必要ありません。
光コラボでは、契約や問い合わせの窓口にはなっていますが、光回線の管理などは引き続きNTTが担います。このため光コラボへの転用によって、サービス内容が変わる心配はありません。
また、光コラボでも引き続きNTTの光回線を使うことになるため、転用の際にはフレッツ光の違約金が不要になります。これはユーザーにとっては大きなメリットですね。
なぜ再転用できないの?
では、いったいナゼ光コラボから再転用ができないのでしょうか?
これはシステムの問題です。
転用時には契約内容の引継ぎが必要です。しかし、光コラボ事業者は日本中に無数にありますから、それぞれの光コラボ事業者のデータの管理体制は統一されていません。各社が独自のフォーマットやシステムで管理しているのです。
NTTから光コラボ事業者へのデータ移管は可能ですが、その逆は難しいのです。
これはお金の単位の違いと似ています。例えば日本円からドルに換金する際には、一定のレートがあります。ユーロや中国元、韓国ウォンなどそれぞれ別のレートがあります。他にも、南アフリカ共和国の「ランド」であったり、マニラの「ペソ」、バングラディッシュの「タカ」、モルディブの「ルフィア」など世界には無数の通貨が存在します。
取引の多い国の通貨との交換は可能ですが、世界中の通貨に対応することはできていません。
インターネットの転用システムもこれと同じことがいえます。
ソフトバンクやOCNなど大手企業との再転用の仕組みは近い将来できるようになるかもしれませんが、無数にある中小の光コラボ事業者すべてに対応するのは不可能でしょう。
再転用できないデメリット
光コラボと契約すると、現状では再転用は不可能です。
もし、光コラボから別のインターネットプランに乗り換える際には、一旦光コラボを解約し、新規契約を結ぶことになります。
再転用ができず、光コラボを解約することになるため、顧客情報が無くなってしまいます。これによりいくつかのデメリット・リスクが発生します。
- 違約金が発生
- メールアドレス・電話番号が抹消
まずはじめに、契約を解除する際には違約金が発生する可能性があります。
転用では工事費用の引継ぎなどもできますが、契約解除の際には一括支払いとなります。工事費を支払ってしまうと、工事費サポートキャンペーンなども受けられなくなってしまいます。
オプションプラン等も全て解約になってしまうので、高額の違約金を請求される場合もあります。
また、光コラボを解約すると、メールアドレスや電話番号が抹消してしまいます。さまざまな契約に利用している電話番号が変更になってしまうと、更新手続きをしなければなりません。クレジットカードやローン支払い、携帯電話、家賃、会社や友人など様々な人に連絡を取るのは非常に手間がかかります。
光コラボの勧誘に注意
現状では、一度光コラボを契約してしまうと、再転用することはできません。
このため、各光コラボ事業者が我先にと契約を取ろうと、勧誘や営業が急増しています。SNSやネット上には、光コラボの勧誘がしつこいというクレームもよくみかけます。
「NTTの代理として移行手続きをすすめています」「工事不要で毎月料金が安くなります。」など、NTTが主導で契約の更新をしているかのように話す悪質な事業者もいます。よくわからないけれど、NTTがそう言うならやってくれ、と電話口で申し込んでしまう人も多いです。
しかし、転用とはいっても契約の変更がともないます。事務手数料などもかかるので、無料ではありません。また、質の悪い事業者に申し込んでしまって後から気づいても、再転用はできなくなります。
インターネット回線サービスの場合、電話口での申し込みでも契約が成立します。後から公開してもクーリングオフはできません。
光コラボからの勧誘には注意しましょう。
しかし、光コラボ自体が悪いものだというわけではありません。それぞれの光コラボのプラン内容を比較し、お得なプランを見極めることが重要です。当サイトでもおすすめの光コラボを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。